ワイヤレスにミラーリング環境を実現「MOKiN」

ディスプレイのミラーリングやマルチディスプレイなど、一つのラップトップやデスクトップPCの画面を他のディスプレイにも投影したいシチュエーションは、意外と多いものである。

会議の際のプレゼンで使用するのはもちろんのこと、画面を共有して進捗状況を伝えたい場合や、あるいは同じ映像を異なるディスプレイで楽しみたいときなど、ビジネスシーンからプライベートまで、それが可能ならできた方が嬉しいケースはよく見かける。

ただ、そのためには直接ディスプレイ同士をケーブルで接続させる必要があったため、物理的な制約が大きく、ラップトップで、なおかつ自分がミラーリングで映し出したいと考えるので、使用方法には制約も多かった。

「MOKiN」はそんなミラーリング環境を、ワイヤレスで実現することを可能にしてくれるデバイスで、有線並みのパフォーマンスを無線環境でも手軽に運用できるようになる。

ワイヤレスで遅延のないミラーリングを実現

ワイヤレスでミラーリングを行うためのデバイスは、これまでもいくつかの商品が販売されてきた。これらはBluetoothやWi-Fiといった無線通信環境を活用したもので、安価かつ手軽にワイヤレスミラーリングを可能にしてくれたが、問題点も少なからず存在した。

従来のワイヤレス環境で問題だったのは、やはり映像の遅延や不安定性といった点である。既存のBluetoothやWi-Fiを用いた無線環境ではリアルタイムで映像を別のディスプレイに出力するのはあまりに容量が大きいために、実際の映像や表示には目に見えてわかるラグが発生してしまうのである。

そのため、プレゼン中に動画などを使おうと思えば音ズレでうまく表現を伝えることができなかったり、映像を楽しむにしても音声と映像がずれてしまってイマイチな雰囲気になってしまったりと、決して好んで使いたいと思えるような活用ができなかったのである。

MOKiNはそんな悩みを解決してくれるデバイスとなっており、ワイヤレスでありながら、ほぼ遅延を感じさせないミラーリングを実現している。

ワイヤレスにミラーリング環境を実現「MOKiN」ワイヤレスにミラーリング環境を実現「MOKiN」

MOKiNは2台1組で運用するデバイスで、一台をオリジナルのPCに、もう一台をプロジェクターやディスプレイに差し込み、それぞれを起動することでミラーリングが行える。2台は家庭や公共のWI-Fiを利用するのではなく、独自のWi-Fi接続によってペアリングを行うため、有線と同じレベルの安定した通信環境が常に担保されるという仕組みだ。

通常のBluetoothやWi-Fi接続は無線デバイスの間にさらに別の機器をかませていたために遅延が発生していたが、MOKiNにはその心配がないのである。

有線と同じ使い心地、それ以上の利便性も追求

また、MOKiNは難しいWi-Fi設定やペアリング設定の必要はなく、通常の有線ケーブルと同様、プラグアンドプレイですぐに運用ができるように設計されている。箱出しでもすぐに使えるので、誰でも気軽に、かつ迅速に使用でき、ビジネスの現場でも手間取ってしまう心配はない。

対応可能距離は約10メートル程度も確保されているので、広い会議室などの使用でも、遅延が発生してしまう心配はない。家庭での利用で困ることのない距離であるため、ミラーリングを使って映画やゲームなど、多くのエンターテイメントに活躍することができるだろう。

MOKiNに用意されているポートの数と種類も豊富で、USB-Aは二つ、そこにSDカードリーダーが加わり、HDMIやVGA、オーディオ端子、USB-Cと、あらゆるケーブルや記憶媒体を接続することが可能だ。

ワイヤレスにミラーリング環境を実現「MOKiN」

マウスやキーボードのワイヤレス操作を実現することはもちろん、SDカードなどに情報を保存する際も、MOKiN経由での保存ができるようになっている。

MOKiN一台で、パソコンのアクセス周りが一気に整理できるのもこのプロダクトの魅力の一つと言えるだろう。

MOKiNは現在Kickstarterで注文を受け付けており、1万円程度の出資で本体セットを一台購入することが可能だ。