Raspberry Piでお手軽にIoT機器を作ろう「Strawberry4Pi」

あらゆる製品をインターネットに接続し、互いに連動してさらに高いパフォーマンスを見せてくれるIoTの技術は、ここ数年で大きな発展を見せた。

同時に個人レベルでのテクノロジーの注目も盛り上がっており、AIの浸透やドローン技術の普及により、ロボティクスやコンピューターサイエンスに詳しいエキスパートでなくとも気軽に家庭で電子工作やプログラミングに打ち込む人口も増えてきている。

そのためロボティクスに興味があった人がIoTのことを知り、自分の手でモノのインターネットを作り上げてみたいと考える人も多く、そのようなニーズに応えるプロダクトも展開されている。電子工作界隈で有名なマイコンといえばRaspberry Piが挙げられるが、これをIoT化させるための大きな役に立ってくれるのが「Strawberry4Pi」である。

汎用性の高いRaspberry Piとの相性は抜群

Raspberry Piは英国発の世界で最もポピュラーなシングルボードコンピューターの1つで、世界中に多くのユーザーが点在している。オープンソースで機能するため汎用性も高く、独自のコミュニティも広範かつ詳細に形成されているため、何らかのトラブルが発生してもコミュニティで各ユーザーに助けを求めれば、大抵の問題は容易に解消することができる。

また、初心者向けのチュートリアルも充実しているため、個人での工作はもちろんのこと、学校教育の現場でも積極的に導入が進んでいる。まさに電子工作を始める上では避けては通れない魅力的な一台なのである。

Strawberry4PiはそんなRaspberry Piの可能性をさらに引き出すことのできるアクセサリーパーツで、IoTのプロダクト作りには欠かせない存在だ。

Raspberry Piでお手軽にIoT機器を作ろう「Strawberry4Pi」

これまでになくシングルボードに取り付けやすい形状で、本体のカスタマイズ性能を損なってしまう心配はない。Strawberry4Piを導入したからといって想定していたプロジェクトが断念されてしまうこともなく、進行中のプロジェクトに新たな機能を搭載するといった程度の負担でカバーすることができる。

IoT化が誰にでもDIYで実現できる時代へ

また、Strawberry4PiはiOSやAndroidといったスマートフォンからもアプリケーションを通じて制御することが可能だ。新たにコントローラーを用意することなく、いつでもどこでも手持ちのスマートフォンからStrawberry4Piへとアクセスし、あらゆる機能を扱うことができる。

現在普及しつつあるIoT家電の多くはスマートフォンからの操作に対応しており、スマートフォンのアプリによる一括管理がIoTの大きな魅力の1つとされている。プロダクトによっては他のIoT製品と互換性がなく、別々のアプリによって管理するといった煩わしい操作性を強要されてしまうこともあるものだ。

しかしながらStrawberry4Piで自作したIoT製品の場合、アプリケーション上で操作するすべてのプロダクトの互換性を考慮しながら設計することができ、なおかつ同じStrawberry4Piを用いた同士での併用となるため高い親和性も期待できる。

IoTは購入するとなると様々な使用環境などを考慮する必要があるものだが、Strawberry4Piを用いて自作できるようになればそのような問題に気をもむ心配もない。まして、スマート家電の機能としてよく見かける自動でライトのオンオフを切り替えたり、タイマーで暖房のスイッチが切り替わる仕様、あるいはドアの自動ロックやセキュリティ機能などは、その仕組みさえわかれば非常にシンプルな機能である。

アメリカなどではパンクの修理や日曜大工が生きていく上での基礎的なスキルとみなされているように、住まいのIoT化もそのノウハウが広く共有されれば誰でも簡単に行えてしまうケースがほとんどである。

Raspberry Piでお手軽にIoT機器を作ろう「Strawberry4Pi」

Strawberry4Piのようにポピュラーなシングルボードコンピューターと組み合わせて使用できるIoT化を促進するプロダクトの登場は、私たちの生活にとってIoTをより身近にしてくれるきっかけにも繋がっていくだろう。

アプリケーションも通知機能やオンオフ機能、アラーム機能、シェア機能と基本能力も豊富に搭載されているため、アプリ開発に不慣れなユーザーでも気軽にその真価を発揮することができるはずだ。

Strawberry4Piは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台当たり7000円程度の出資で購入することができる。世界各国への発送も対応しているので日本からの注文が可能だ。