安価な外科手術シミュレーションで高い練度を目指そう「Lapstick」

日本でも今問題となりつつあるのが医者の人手不足である。医師免許の取得にはまず医大に入学しなければならないという高いハードルを越える必要があるのだが、そこからさらに医者としてのノウハウを覚えるためんカリキュラムをこなさなければならない。


このような医師になる為の道のりの長さが医師不足を生んでいるともいわれるが、医師増加のための施策を進めていく中で不安視されるのが医師の練度の低下だ。

医師になるのが難しいのは、それだけ人間の体を取り扱うことが繊細で技術を要する難しい行為であるということなのだが、医師を増やすためにカリキュラムのハードルを低くすれば、それだけ練度の低い医師が生まれてしまう可能性もある。

練度を維持しながら医師の数を増やしていくためには現代に適した合理的なカリキュラムの改変を行なっていく必要があるが、「Lapstick」はそのような現代の医師の育成に活用できる外科手術シミュレーターとなっている。



スキル向上が難しい外科手術

外科手術は人体内部の問題を解決するために直接人間に穴を開け、施術を行なっていくものだが、わずか数ミリ手元が狂ってしまうだけでも人体や手術に大きな影響を与えてしまうこともある難しい医療行為だ。

そのため外科手術のトレーニングは多くの時間を要する一方、スキルアップのために行えることは限られている。例えばモニターに写し出された患部を確認しながら施術する腹腔鏡を用いたスキルは、練習用のシミュレーターが特に高価で、数を揃えるのは難しいゆえに身につけにくいものでもある。

もちろん比較的安価なシミュレーションも存在するが、既存のものは安かろう悪かろうでシミュレーションとしての最低限の機能しか持っておらず、実践に直接活かせるような再現度は持ち合わせていない。

就業中には練習することができない以上、腹腔鏡を用いた手術のスキルを磨くためには家に帰ってからの練習を行う必要もあるものの、現在は医師にやる気があってもそのニーズを満たせるようなシミュレーターがないというのが問題視されている。

Lapstickはそんな腹腔鏡を用いた外科手術を気軽に自宅でもシミュレーションし、かつ高い再現性を持つことで効果的な練習を実現してくれる。

4つの機能からなるLapstick

Lapstickの利用は主に4つの要素によって構成されている。一つはLapstickデバイス本体、二つ目にアプリケーション、三つ目にパフォーマンス分析、四つ目にプラットフォームだ。

一つ目のLapstick本体だが、これは外科手術シミュレーションにおけるコントローラーの役割を果たしてくれる。その操作性は極めて現実のそれに近く、自然な動作を現実同様に再現してくれる。
ジョイスティックと腹腔鏡デバイスを融合したデザインとなっており、実際の操作性を再現するために可動域を最大限高め、センサーが確実に動作を捉えてくれる。


安価な外科手術シミュレーションで高い練度を目指そう「Lapstick」


また内部にはフォースフィードバック機能も搭載されており、ユーザーには実際に感触をつかめるような反応を体験してもらうこともできる。シミュレーションのリアルさをこういった面でカバーしている。

二つ目にアプリケーションだ。アプリは手持ちのタブレットにインストールして利用し、Lapstickデバイスと接続することで機能する。

学習モードでは実際の施術の方法がガイド形式で表示され、実践同様にモニターを見ながら作業を練習することができる。練習メニューは多様で、基本的な手術は全てインストールされている。

手術中の進捗はスコア形式で表示されるので、ゲーム感覚でシミュレーターを扱うこともできるだろう。

三つ目にパフォーマンス分析機能だ。Lapstickを用いたトレーニングによってどれほどの進捗が生まれているかは実感だと確認しづらいが、Lapstickに搭載されている人工知能により、ユーザーの技術を客観的に評価し、記録してくれている。

シミュレーションを終えるごとに自分の施術がスコア化され、さらに優れた技術を身につけるための理想的な動きも指南してくれるのは嬉しいアドバイザー機能である。ここで記録されたデータは第三者とシェアすることもできるので、実際の師事している指導員に進行状況を伝えるのも簡単だ。

四つ目にプラットフォームである。Lapstickにはユーザーの記録を保管し、グラフによって可視化してくれるプラットフォームが搭載されており、ここで全ての情報を確認できる。


安価な外科手術シミュレーションで高い練度を目指そう「Lapstick」