STEM教育に最適な初心者向けロボットキット「LittleBot Budget」
しかしながら、高度なスキルレベルに到達するには、段階的に技術を理解する必要があり、はじめから高いレベルの技術に触れてしまっては向上心を失ってしまうものである。それは大人でも子供でも同様であるため、エンジニアリングが必要とされる時代においてはハードルの低い入り口ができるだけ多く存在していることが重要となる。
「LittleBot Budget」そのようなニーズから生まれた初心者、特に子供向けのロボットキットとなっており、基本的なプログラミングだけでなくその汎用性を生かしてイマジネーションを育むことも可能なプロダクトとなっている。
子供が楽しめる要素のみを残したロボットキット
LittleBot Budgetはロボティクスを学ぶ上で子供達が最初に手に取るべきキットとして開発された。ロボット工学には学ぶべきことは無数にあるため、全てを知ろうとすればキリがなくなってしまうこともあるのだが、LittleBot Budgetには初歩の初歩を学ぶ上で砲塔に必要なことのみを凝縮した機能のみが搭載されている。
ロボットがどのように動き、どのように考え、どのようにして見るのか。これらを直に触れることによって、多くの感動を子供達にもたらしてくれることになるだろう。
また、家庭内だけでなく学校や地域のクラスで利用されることも考慮し、複数人のグループや授業の中で使う分にも大きな発見と楽しみが生まれるよう工夫された設計がLittleBot Budgetの魅力の一つでもある。
LittleBot Budgetは楽しみ、そして理解できる仕組みを体感してもらうことにフォーカスを置いたプロダクトである。そのため、まずはその拡張性が魅力であると言えるだろう。
LittleBot Budgetには付属のベースラインキットとして、いくつものアタッチメントが付属する。形状はシャベルであったり、手のような形であったり、ブラシであったりと様々だが、開発チームが進めるのはそういったアタッチメントを自ら作ってもらうことである。
今や3Dプリンターも公共の教育機関には広く普及しつつある。そのためそういったプリンターを活用し、自らアタッチメントを作ることにより、開発者の想像も超えるようなLittleBot Budgetの使い方を発見することが推奨されているのだ。
アタッチメントの製作もそう難しいものではなくなった。3Dモデリングソフトを少し扱えるようになれば、よりクリエイティブにLittleBot Budgetを使いこなしていくことがでいるようになるだろう。
コーディングも本体機能もシンプル
LittleBot Budgetの拡張性を高めるために、多くの電子工作キットが設けているのは回路やセンサーにおける拡張性である。しかしながらLittleBot Budgetが追求するのは子供達の初歩的なロボット工作キットとしての使い勝手のため、このキットではコーディングのみをLittleBot Budget本体の拡張性として設けられている。
Android用Appで自由にコントロールでき、LittleBot Budgetを直接操ることが可能なのはもちろんなこと、壁や線伝いに自動で走行させたり、歌を歌わせ、音に反応するなどの機能を搭載することができる。
コーディングはArduino IDEを用いたり、Blocklyのようなビジュアルでもわかりやすいシステムを使って行うことができるので、少しプログラミングを勉強したという子供達であれば難なく使いこなせてしまうだろう。
LittleBot Budget本体の構成要素も非常にシンプルだ。2つのスクリューと3つのプラスティックパーツ、5つの電子部品がメインとなり、全部で15のパーツしか本体には含まれていない。
本体の組み立ても容易で、組み立ててすぐにロボットの楽しさを実感でいるのがポイントとなっている。
また、価格のリーズナブルさもLittleBot Budgetの特徴だ。同様の機能を持ったロボットであれば、高い者だと100ドル近くするものもある中、LittleBot Budgetは30ドルという価格を実現している。
本体性能をエッセンスに絞り込むことで、安価なプロダクトとして実現している点はメリットと言えるだろう。
LittleBot Budgetは現在Kickstarterで注文を受け付けている。プランの中にはセンサーやBluetoothなど、本体とは別の付属品が同梱されるパックなども販売されており、さらなる拡張性を求める場合には利用しておきたいセットとなっている。