低コストで高性能なソーラーパワーの運用を。「SS Power Technology」
自然エネルギーは電力の発電や燃料とするための変換効率が悪く、エネルギー効率が悪いために運用が難しいとされてきた。時代が進むにつれ一度に変換できるエネルギー量は増えつつあるものの、まだまだ石油やガスの代替品として運用していくにはいささか力不足なのである。
ソーラーパワーの研究はあらゆる機関などで行われているが、それは国家レベルだけでなく民間や個人のレベルでも積極的に行われている。
エネルギー研究は参加する人間が多いほどその進歩も早いと考えられるが、特許取得済み技術でもある「SS Power Technology」を開発・運用するチームも目覚ましい活躍と向上心に溢れるソーラーパワー研究チームだ。
少しでも使いやすいソーラーパネルを
SS Power Technologyのビジョンは少しでも多くの人にソーラーエネルギーが普及するよう、ソーラーエネルギーの運用コストを少しでも小さくし、商業化出来るテクノロジーを開発するというものだ。
化石燃料への依存が何年も問題視されてきたにも関わらず、ソーラーエネルギーをはじめとする自然エネルギーへの代替がいまひとつ進まないのは、やはり化石燃料に比べて利便性にかけてしまうことが理由として大きい。
しかしながら、いきなりガソリン自動車に代わるソーラー自動車が誕生しなくとも、部分的にソーラーエネルギーを積極的に導入していくことで、少しづつ化石燃料への依存は脱却へと向かっていくはずだ。
SS Power Technologyはそのようなアプローチでソーラーパワーの利便性をプロダクトとして消費者に提供するテクノロジー企業である。
企業で開発されてきたプロダクトは、主にエネルギー効率の高いソーラーパネルの開発を中心としたものが主になっている。
高い周波数によってソーラーパネルから電気エネルギーを抽出し、バッテリーやヒーター、様々なモーターへとエネルギーを供給するこのシステムは、従来の手法に比べておよそ10倍ものエネルギーを供給することが可能だ。
以下の写真を見てみると、そのパワーの違いがよくわかる。この比較で用いられているのはSS Power Technologyの開発したPXtractorを介して太陽光から電力供給を行っているものと、そうでないものだ。
左の写真ではPXtractorを介しておらず、直接ソーラーパネルに接続して電球を点灯させており、光量がやや少ないことがわかる。一方PXtractorを介している右の写真では、左の10倍にあたる80ワットもの電力で電球を点灯させており、同じ電源から十分な電力が行き渡っていることが確認できる。
また、PXtractorはバッテリーのチャージにおいても大きな活躍を見せる。下のグラフは一般的な充電とPXtractorを介した充電を比較したものだが、一般的なソーラー充電に比べておよそ3倍のスピードで充電が完了していることがデータから判明している。
エネルギー効率が悪いと言われてきたソーラーパワーだが、変換効率を高めることで、ここまでの差を生むことができるのだ。
特許技術を応用したエネルギー変換テクノロジー
このような技術はすでに特許として登録されており、他にいくつもの特許済み技術が応用されてこのプロダクトの開発に貢献されている。
SS Power Technologyの現行の開発プロダクトは、「RapidSolar Charge Controller」と呼ばれているものだ。これは100ワット以下のソーラーパネルで12ボルトのバッテリーを充電するために開発された変換器だ。
RapidSolar Charge ControllerはSS Power Technologyの公式サイトで販売されているだけでなく、Amazonにおいてもすでに販売されているプロダクトだ。
今後の予定として現行モデルの拡張版のリリースが計画されており、36ボルト、48ボルトに対応するとのことだ。これらの電圧に対応するモデル一般的なマーケットにおいてはポピュラーなものであるため、よりソーラーパワーが身近なものとなるよう、改良を加えていく計画だ。
今回Kickstarterのプロジェクトとして注文が可能なのは、12ボルトに対応したRapidSolar Charge Controller本体だ。1台あたり250ドル以上の出資で入手することができ、ソーラーパネルと接続することで活用することができる。
今後もソーラーパネルのエネルギー変換に関わるプロダクトのリリースが予定されているので、このプロジェクトを支えるという意味でも出資は有効となりそうだ。