デスクワークで崩れた姿勢を正してくれるスマートスピーカー「Giiro」
そのためブルーカラーとホワイトカラーの大きな違いとして、そのような事故が起こることはホワイトカラーの仕事にはほぼないと言える点が挙げられる。命を直接危険にさらしてしまうリスクがない仕事が現代の社会を支えていると考えると、安全な世の中になったと言える。
しかしながら、ホワイトカラーのオフィスワークがブルーカラーの仕事に比べて健康的であるかどうかを考えると、疑問点が残る部分もある。
例えばオフィスでの仕事というものは肉体労働とは違い、大きな荷物を背負ったり巨大な機械の取り扱いに注意しなければいけないということはないが、日中のほぼ全ての時間を同じ姿勢で過ごさなければならないなどの状態が必然的に強いられる。
いわゆるデスクワーク業務は体を動かさない代わりに、静かに座っているだけであるぶん血行が悪くなってしまったり、頭痛などを引き起こしてしまう心配もある。
あるいは運動不足が慢性的になり、怪我の心配はないかもしれないが、体の内部の健康状態が悪化し、生活習慣病を患ってしまうなどの様々なデメリットが考えられる。
そういった心配事を少しでも減らすためにも、デスクでの作業中でも自分の健康状態には気を配りたい。アメリカのサンフランシスコで誕生したスマートスピーカーの「Giiro」は、特にデスクワーカーの体の姿勢に注目し、体への負担がすくない姿勢をアドバイスしてくれる存在だ。
デスクワークが体に及ぼす影響
いかなる場合においても、体の姿勢というのはあらゆるパフォーマンスに様々な影響をもたらす。姿勢は特にスポーツサイエンスの分野で指摘され、少しの足や手の使い方の違いで大きくパフォーマンスが異なるというのはテレビのニュースなどでも見かける話題である。
こういった話は一般人も例外ではなく、少しの姿勢の矯正で仕事中のストレスが大きく緩和されたり、健康リスクを減少させることもできるのだ。
座り仕事であれ立ち仕事であれ、屋内での仕事においてストレスを大きくさせている最も大きな原因の一つとして、同じ姿勢を長時間続けていることにある。
同じ姿勢を長い時間続けていると、体はそのことを一番初めに理解するので、自然とそれに対処しようとする。血行が悪くなるなどの状態を防ぐため、足を交差させたり、背を傾けたりするといった仕草だ。
こういった動きを加えることは確かに重要だが、それを長時間続けると逆に体にとっては悪影響を与えてしまうこともある。姿勢の歪みが習慣になってしまうと、それを矯正するのは意外にも難しいことなのは指摘されてみるとわかるだろう。
そういった悪習慣を矯正するために活用したいのがスマートスピーカーのGiiroである。
Giiroの細やかな姿勢矯正
Giiroは備え付けのカメラとGiiroマットという感圧センサーの二つを同時に活用することで最高のパフォーマンスをみせ、ユーザーが目の前やマットの上で健康に悪いと思われる姿勢を見せると直ちにアドバイスを入れてくれる。
例えば前傾姿勢になりすぎていたり、足を交差させていると、その都度指摘してくれるのである。こういった振る舞いは無意識にやっていることが多いため、第三者の目という意味でGiiroは良いアドバイザーになってくれるだろう。
Giiroマットには600のセンサーと1024のプレッシャーレベルを感知できる機能を備えているので、微妙な姿勢の変化も見逃さない。また、本体はカメラ内蔵の顔の表現で姿勢の良し悪しを教えてくれ、自分がどのような姿勢になっているかを一目で判断することができるだろう。
Amazon Alexaも内蔵しているので、スマートスピーカーとしての機能にも優れている。音楽などもGiiroから直接プレイすることも可能だ。
スマートフォンのアプリケーションとしてGiiro専用アプリもリリースが予定されている。アプリからはマット上での姿勢の推移やデスクワークで凝り固まった体をほぐすためのストレッチなど、健康に関する情報を閲覧することができる。
スマートデバイスをフルに活用してオフィスでの健康維持にも務める。それがGiiroの提供するサービスなのである。
Giiroは現在Kickstarterで出資者を募っており、Giiroマットと本体のセットは199ドルで購入できる。Giiroのスマートスピーカーは単体でも購入可能で、こちらは119ドル、そしてマット単体は99ドルでの販売となっている。