ワイヤレスの外付けボタンで日々のタスクを解消していこう。「Klikkit」
これまではそのようなミスを起こさないように工夫する手段の一つとして、メモ帳などを用いる手法が広く使われ続けていた。スケジュール帳に何をするべきかをまとめておくことで、ミスを回避する方法だ。
しかしそれでも、やったかどうかの確認は本人の意思によって判断されるものなので、本人がそのタスクを完了したかどうかを忘れてしまってはあまり意味のない方法でもある。
最近は紙だけでなくスマートフォンやパソコンのカレンダー、そしてリマインダー機能やToDoリストを活用し、タスクをわかりやすく整理して身近に確認できるようにすることで、ケアレスミスを防止する取り組みもよく見られる。
このようにテクノロジーや先人の知恵を活用してミスの発生を防いできた現代人であるが、「Klikkit」は最近になってリリースされるデバイスでありながら、一見アナログな手法をユーザーに採用させることで優れたミス防止効果を狙うプロダクトである。
Klikkitはいわゆるボタン型のデバイスである。写真を見ればわかる通り、いわゆる押すためのボタンの形状をしており、使用用途もそれを押すところにある。
一見アナログな使い勝手だが・・・
使い方としては、何らかのタスクに関わるアイテムに接着させ、タスクを完了するとワンプッシュするというものだ。
似たようなアイデアが日本の家庭でも見受けられることはあった。玄関に手製のボタンを設置し、鍵を忘れていないか、ガスの栓は閉めたかなどをチェックすればそれを押して、全てが押された状態になっているのを確認してから外出するというものだ。
Klikkitはそのアイデアに近く、さらに現代的なスマートデバイスとしてタスク消化に応用したプロダクトである。Klikkitのボタンは手持ちのスマートフォンと連携させ、タスクを消化するたびにボタンを押すことでそのタスクが完了したことを自動的に記録してくれるという機能を持っている。
例えば朝と夜に服用する薬であれば薬のパッケージにこのボタンを取り付け、飲んだ段階でボタンを押せばそのタスクを消化したことが本体に通知される。
ボタンを押すだけでタスク消化したことになるのは非常に大きな合理化と言えるだろう。従来のやり方であればいちいち字を書いたり、線を引いたりなどの処理が煩わしく、後回しにしてしまうこともあった。
そのせいで朝薬を飲んだかどうかを忘れてしまったりといったアクシデントも発生することも珍しくなかったため、タスク消化の記録をワンタッチで行えるようになったのは非常に大きなストレス削減と言えるだろう。
ボタンであることの必要性とは
ボタンを押すだけのためにこのような大げさなデバイスを購入するのは如何なものかと考える人もいるかもしれないが、とある研究によると、人はボタンを押すことで少量のドーパミンを放出するのだという。つまり、ボタンを押すことが一つの快楽、ご褒美のような感覚をもたらしてくれるのである。
よく小さい子供がバスのボタンなどを押したがるのを街中で見かけるかもしれないが、あれがボタンを押すことの快楽の分かりやすい例であると言えるだろう。
また、ボタンを日常のルーティーンに取り入れることで、規律正しく生活習慣を養うことにもつなげることができる。アプリケーションでやるべきことを確認し、時間になったら実行に移す。そしてそのリワードとしてボタンを押し、それがアプリに記録されることでまた新しくタスクが追加されるといった流れである。
アプリとボタンによって、つい忘れがちなタスクの存在感を大きく向上させることにつながるとも言えるだろう。
また、Klikkitのボタンは時間になるとスマートフォンへそのことを通知するだけでなく、光と音でそのタスクの時間がやってきたことを知らせてくれる。習慣になった時こそ忘れてしまいがちなうっかりミスは、これらの機能によって最大限回避することができるようになることだろう。
Klikkitは現在Kickstarterで出資者を募っており、約200万円を目標金額に設定している。ボタンそのものは2000円弱で購入することができ、複数個の購入を希望する場合は割引プランも存在する。
発送は世界各国に対応しており、送料も無料となっているため日本からでも気軽に購入することが可能だ。