ダイビングをよりスマートにしてくれるコンピューター「Maoi」
Maoiはダイビングのアシスタントとしてデザインされたデバイスで、ダイバーは余計なことを考える必要もなく目の前の体験に没頭することができるのだ。
世界初のダイバー専用コンピューター
特許取得済み技術の効果により、Maoiを装着したダイバーは二メートル先の情報もデバイスを通じて取得することができる。わざわざ深層について推測を巡らさなくとも、ダイバー本人は目の前の景色や体験に没頭するだけで良いのである。
Maoiを使えば、今自分がダイビングにおけるどのようなフェーズにたどり着いているのかも一目瞭然だ。水の中はいわゆる無重力空間に近い環境となっており、重力による方向感覚を油断すると失ってしまうことも存在する危険な環境である。いきなり水深の深いところに放り出されると自分の泳いでいる方向が上に向かっているのか下に向かっているのかもわからなくなるというほどだが、Maoiは下降・上昇・水平移動の三段階を認識することができ、ディスプレイ上に状況を彷徨してくれるのだ。
ディスプレイに表示されるのはシンプルな状況案内だけではない。現在の深さやダイビングしてから水中にいる時間など、あらゆる情報が眼前に表すことができるのである。もちろんコンパスのような基本的な情報も確認でき、ダイビングコースや方角を水中の中で見失う心配もない。
ダイビングといえば一人ではなく、時として複数人で水中へと臨むこともあるものだが、Maoiは一台あるだけで装着車以外のダイバーにも様々なインフォメーションを伝え、情報共有を行うことができる。フロントフェイシング機能を備えているMaoiは装着車のディスプレイのみならず、他人からも見える場所に同様のインフォメーションを表示してくれるので、同伴者はそれを確認して意思疎通を図ることができるのである。
他人と同じ情報を共有できるようになることで、より安全なダイビングを実現することが可能になる。
視覚を使うデバイスは、持ち主の視力に性能が依存するケースも存在するため、視力が悪いという人や何らかの問題を抱えている人には敬遠されてきたと側面もあるのだが、Maoiはいかなる矯正視力にも対応することができるため、その点の心配は不要だ。遠視や近視だけでなく、老眼にももちろん対応しているので、年配の方の使用にも支障はきたさない。
下の動画からは、プロトタイプのデモプレイを伺うことができる。
バッテリーは最大で10時間ダイビングモードで持続可能だ。バッテリー残量のインジケーターもディスプレイ上に表示されるので、バッテリーについて水中で気を揉むこともないだろう。
最大対応深度は60メートルに達するため、一般的な観光用のダイビングであれば不自由することのない耐久性を誇っている。
ダイバーの安全のために開発されたMaoi
MaoiはIndiegogoで出資を募っているプロジェクトの一つであるが、現在は生産準備段階に入っており、集められた資金は生産のために使用される予定だ。2015年にプロジェクトが開始され、その発端となったのがやはりダイビング中の情報処理の煩わしさだ。
誰にでも簡単に状況を把握できるデバイスがあれば、よりダイビングそのものを楽しむことに集中することができ、結果的にダイビングの楽しさをより多くの人に知ってもらうことができ、多くのダイバーがより安全にダイビングに取り組むことが可能になるのである。
開発期間の間は様々なプロトタイプが多くのダイバーの協力のもとで水中でのテストにしようされた。Maoiは直接ダイバーたちの声を聞きながら開発を進めたことで、まさにダイバーがダイバーのためにデザインしたプロダクトとして完成したのである。
Maoiの予定小売価格は一台あたり490ユーロだが、Indiegogoでこのプロジェクトを支持すれば定価の40%オフである290ユーロでリワードとして入手することが可能だ。今ならバディーパックとして2台がセットになったパックも割安で販売されているため、興味のある方は購入を検討してみると良いだろう。