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JR山手線原宿駅ホームが5G通信下りの最速、品川駅が最遅を記録

東京都内JR山手線各駅における5G通信速度について、前回は閑散時間帯に測定した結果を6月18日に公表した。そして今回は、平日朝夕の混雑時間帯(7時~9時、17時~20時)に限定して、国内MNO4社の通信速度の実態把握を目的とした、前回同様の調査を実施したという。
ICT総研は25日、上記ラッシュ時間帯の山手線全30駅のホームにおける5G通信速度実測調査の結果をまとめた。測定対象はNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイル。端末はGoogle Pixel 7aで、優先ネットワーク設定は「5G優先」とした。人の流れの障害にならない場所で測る配慮をしつつ、「インターネット速度テスト」(Google)にて、1地点あたり"下り"と"上り"の速度を3回ずつ測定した。
全30地点におけるダウンロード速度はauが平均177.4Mbps、ドコモが174.5Mbps、ソフトバンクが156.7Mbpsで続いた。楽天モバイルは18.5Mbpsと苦戦している。上位3社はトラフィックが集中する混雑時間帯においても、十分な下り通信速度を記録できていることが分かる。
一方で、全30地点のアップロード速度はソフトバンクが平均55.2Mbps、auが40.7Mbps、ドコモが26.8Mbps、楽天モバイルが16.6Mbpsで続いた。上り通信速度は絶対値が小さく、事業者ごとの速度差も小さい。
今回調査における下りの最速地点は原宿駅ホームであり、4社平均で393.2Mbpsだった。原宿駅と、巣鴨駅(339.0Mbps)が同平均300Mbpsを超えた一方、4社平均の下り速度が最も遅かったのは品川駅であり、14.8Mbpsに留まったという。同社は今後も、「つながりやすさ」や「通信速度」について、ユーザーが利用するさまざまなシーンを想定し、ユーザーにとって指標となる実測データを定期的に提供していく考えだ。