世界初!手荷物の数と種類を自動解析、機内キャパ超過でアラート発出

航空機内に持ち込まれる手荷物――。その量が多いと、キャビン上部の棚が物であふれ、収納に時間を要するために機内通路が混雑しがちだ。搭乗開始後に、持ち込み手荷物を貨物室に移す作業が発生する場合もある。それらが、搭乗時間を長引かせ、フライト遅延の発生要因になっていたという。

JALNECは、搭乗口で機内持ち込み手荷物の個数と種類を自動解析する「NEC Baggage Counting Solution」(特許出願中)の実証実験を今年4月~9月に東京国際空港(羽田)第1ターミナルの13番搭乗口で実施した。後者が世界初だという同ソリューションにより、前者はフライトの遅延原因の一つである機内持ち込み手荷物に関する対策を講じられる。

解析(検知・分類)精度と棚の許容量超過の警報タイミングを検証し、有用性を評価した。今回の仕組みは、①搭乗口において撮影されたカメラ映像に、機械学習技術(AI)を活用し、乗客に属する機内持ち込み手荷物を検知。②事前登録された種別に沿ってそれらを分類し、検出された手荷物が機内の手荷物収納棚を占有するスペースをリアルタイムで推定し、③推定積載量があらかじめ設定した閾値に達したらアラートを発出する。

同ソリューションにより、機内の持ち込み手荷物の占有状況やアラート発生頻度などのデータを収集・分析できるようになる。結果、手荷物の収納や貨物室への再搭載による出発遅延を防ぐための具体的な対策を、データに基づいて講じることが可能になる。JALは、これからもデジタル技術を活用し、よりスムーズな搭乗を実現する。定時性向上など、カスタマーエクスペリエンスの最大化に取り組んでいくという。

一方、End to EndのDXサービスを提供しているNECは、価値創造モデル「BluStellar」のもと、先進的な知見と最先端テクノロジーにより、社会課題と顧客の経営課題を解決に導いていく構えだ。