ものづくりのデジタル化ツールが製品の組立工程を支援する Posted 6 hours ago6 hours ago

科学技術イノベーション戦略でもそれに言及されている、高度かつ広範な分野における「ものづくり」力。そのさらなる向上をめざす日本では、製造業の現場において、部品ごとの工程の流れを表したBOP(ビル・オブ・プロセス)が脚光を浴びている。

昨今、工場ごとに最適化された製造工程の効率化や熟練工のナレッジの共有による生産性の向上が課題となっていて、その解決策として、組み立て工程に、作業で使用する部品や作業手順・場所、設備や治工具、製造ノウハウといった製造情報を紐付けて蓄積・管理する"BOP"の考えが注目されているという。富士通は今月5日、デジタルプロセス社が開発したデジタル生産準備ツール(VPS)の新版の販売を始める。

FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS V15L21は、従来の製品情報を軸とした製品構成を保ちつつ、3次元モデルデータをBOP情報として活用できる機能を搭載。「工程ツリー画面による組み立て工程の流れを考慮した工程計画の実現」、「個々の工程における各種製造情報を表示、関連システムとの連携」、「工程分担リスト機能により、作業量の全体最適化を実現」といった特長を備えている。

製品の設計CAD構成から「VPS」の組み立て構成画面を作成し、視覚的に確認しながら作業の手順や工数などを編集する機能に加え、今回、工程の順番や階層構造を表す工程ツリー画面を追加することで、各工程の作業で使用する部品や作業手順・場所、設備や治工具、製造ノウハウなどの製造情報を考慮した工程情報の作りこみを可能にしている。

散在する様々な製造情報を「VPS」に集約することで生産計画システムや部品供給管理システムなど、関連するシステムとの連携による工程情報の活用が促進される。これにより、製造現場におけるナレッジの共有や精度の高い工程計画を実現し、生産性向上を支援するという。