リコーは、ヘルスケア分野の新規ビジネスとして地域包括ケア関連事業に参入し、その第一弾となる統合医療介護連携システム「RICOH Regional Health Net」を2019年1月23日に発売する。
RICOH Regional Health Netは、医療と介護の様々な情報を集約し、地域の施設同士が情報を双方向で共有できるクラウドサービス。これまで医療機関、調剤薬局、介護施設など施設ごとに管理されていた患者の診療・検査・処方・介護にまつわる多様な情報が一つのシステムで管理、共有。病院と介護施設が患者に対して途切れることなくサポートを行えるように支援する。これによって、国が目指す地域の包括的な支援・サービス提供体制、「地域包括ケアシステム」の構築に貢献することが狙いだ。
日本は、諸外国に例をみないスピードで高齢化が進行している。高齢者が介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が2025年を目途に進められている。その実現のためには、医師や看護師やケアマネージャーなどといった多職種間の連携が欠かせない。
RICOH Regional Health Netは、電子カルテはもちろん、レセコンや検査・画像システムなど、普及率の高いシステムからデータを自動収集できる。これまで課題となっていた二重入力の負荷が大幅に削減できるという。また、医療・介護従事者のワークフローを変えることなく、双方向での情報連携を可能にする。さらに、リコーのヘルスケア部門に地域包括ケアサポートグループを設置し、リコーグループの地域に密着した販売、サポート体制と連携させることで、その地域の運用に適したシステムの導入を支援。これにより、地域医療圏の医療・介護のサービス品質向上を図ることで、患者と医療・介護従事者双方の満足度の向上に貢献する。