画像数が少なくても皮膚腫瘍を識別する、AI診断補助システム登場

画像数が少なくても皮膚腫瘍を識別する、AI診断補助システム登場
世界トップ水準のプロ棋士を打ち負かしたことですっかり有名になった――。AI(人工知能)の一技術、ディープラーニング(深層学習)は、これを用いた脳機能モデルが'12年の画像認識コンペティションで従来技術を凌駕して以来、産業および医療分野での活用が進んでいる。
ディープラーニングはしかし、高い精度で機能するためには大量の教師データを使った事前学習を必要とする。――画像の識別には1つのカテゴリごとに最低1,000枚の画像を用いた学習を要するため、希少な疾患が多い皮膚疾患の診断システムの構築には不向きである。ゆえに実際、昨年1月に公表されたスタンフォード大学の論文では、皮膚がんの識別精度を皮膚科医と同様とするために、ダーモスコープ(皮膚の状態を診察する特殊ルーペ)を用いて撮影されたものを含む129,450枚もの画像が使われているという。 筑波大学とKCCSの共同研究グループは、同大学が所蔵している約6,000枚の臨床写真を用いて、90%以上の非常に高い...

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