脳の神経幹細胞、性質変化のしくみが明らかに!

脳の神経幹細胞、性質変化のしくみが明らかに!
神経幹細胞(NSC)。それは体のほぼすべての細胞へと変化できる多能性幹細胞から誘導され、脳の主要細胞を産み出す元となる、増殖可能な細胞である。
胎生期に盛んに分裂し、神経回路の新生を担っていて、――幼いうちに消えてなくなるものという説が近年覆った。 脳・神経系を構成する主要な3細胞(ニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイト)をすべて産み出すNSCは、大人になっても少数だが存在し続け、脳機能に重要な役割を果たすことが分かってきている。昨今、老化に伴ってその数が減少することも示されつつあり、学習記憶や認知機能維持との関連が強く示唆されている。が、脳を発達させるためにNSCが変化するメカニズムの詳細は、不明だったという。 九州大学大学院医学研究院の佐野坂司特任助教(現、慶應義塾大学医学部助教)、今村拓也准教授、中島欽一教授らの研...

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